エッセイ

アイヌの食文化を学ぶ良著「アイヌのごはん」♪自然の恵みをいただくという意味が分かります♪

「アイヌのごはん」は、私にとって必読の1冊でした!

はつみ顔管理栄養士 はつみ

アイヌのごはんの本

タッチすると説明に飛びます

他の文化を知ることは、楽しい!というだけでなく、良い学びになります。

アイヌの方々の様々な食文化の本を読んで、大変興味深いことが多く面白かった!というだけでなく、自分の食生活を見直す良い方法の1つだと思いました。食への姿勢を見直したいと思う人は、是非読んでみて欲しいです。
10年以上前に北海道に住むようになり、アイヌコタン(阿寒湖のなど)や民俗資料館(白老のウポポイなど)を訪れる機会がある度に、興味のある食文化を中心に資料を見たりしておりました。

長い人類の歴史で、「自分の食事をまったく自分で準備しなくとも食べられる!」という珍しい時代にわたしたちは生きています。そのせいもあって、食べ物への感謝や、自然から食べ物をいただいているという感覚が薄くなりがちです。

この本を読むとよく近所の公園などを散歩している時に見かける植物も登場しています。植物も料理も写真付きでたくさん紹介されているので、とてもわかりやすいです。森の奥深くとかでなく、すぐ近所の公園にすら、食べられるものが、意外に多くあることに驚きます。狩猟民族と言われますが、狩猟もして実際、多々の植物を採集して、でんぷんを取り出して食べているのも特徴です。毒や強いアク成分を含んでいる植物ですら、どうにか除去して食べていたことに大いに驚きました。

北海道の冬は長いです。雪が多い冬は、特にそう感じます。その間、貯蔵しておく食品が非常に大事な栄養源の確保につながるので、乾燥したり燻製にしたりして食品を保存する方法もたくさんあったようです。様々な食品に含まれるでんぷんを抽出して、それを団子状にして保存しておき、削って煮てお粥にして食べていた様子などは、厳しい寒さの中で生き抜く知恵そのものです。動物から摂れる脂も大事に調味料や栄養源として扱っていました。糖質と脂質、この2つが主なエネルギー源となるのが人間です。自然の中から、じゅうぶんなエネルギー量を摂取するために貯蔵は欠かせないことだったので、春や夏に冬に備えて食品を加工し貯蔵する技術に優れていたようです。

管理栄養士なので、どうしても栄養学的な分析もしてしまいました。
長い冬の間に、新鮮な野菜や果物を食べることは出来ないので、ビタミンCの欠乏症にならなかったのだろうか?という疑問も持ちました。
また、ビタミンDの欠乏症が子ども達に出なかったのだろうか?とも思いました。現在、ビタミンDの欠乏が子ども達にも心配されることが指摘されており、くる病という骨の病気になる子どもさんがいます。紫外線に当たると肌で生成されるので夏は心配ないでしょうが、長い冬の間が心配です。

ビタミンDについてCHECK

ビタミンD 効果
ビタミンDの効果!食べ物と日光から♪!不足するとどうなる?骨だけでない!脳にも必要!!

続きを見る

この疑問の答えは、この本と同時に読んでいた「聞き書 アイヌの食事」の中にも見つかりました。その本は、各地のアイヌの語り部の人達がどういう生活だったかを細かく語ってくださったのを聞き取り、まとめたもので、資料として非常に貴重だとと思います。

 

アイヌの食事の本

タッチすると説明に飛びます

狩猟した動物や魚介は、どこも無駄にすることなく、食べられるようにパーツごとに調理法を変えて食べていたようです。そして、小さく食べやすいようにたたいて細かくして、生で食べることも多かったようです。
今の私たちの食べ方とはまったく異なります。今の私たちの肉や魚介の食べ方は、廃棄する部分がたくさん出ますよね。骨や頭の部分は、ほぼ食べません。内臓も家畜の動物のモツは食べますが、魚の内臓や骨はほとんど捨てられています。この全体を無駄なくいただくこと、内臓部分を含めていただくこと、生でも食べることで、必要なビタミン類を冬にもギリギリ摂取できていたのだろうと思いました。寒い地方で生き抜いてきたイヌイットの人の食事と通じるところがあるんだなあと、感動すら覚えます。好き嫌いをせず残さず食べることを、子どもの時に大人から厳しく躾けられたとのことですが、それが子どもが健康に成長するために必須だったのだと思います。

自然の中にあり、自然から頂いたもので行かされていること、それを感謝することを忘れなかったアイヌの人の生活や食事と比較して、今の私たちの生活や食生活が果たして豊かだと言えるかどうか疑わしい。。。と言わざるを得ません。確かに食べ物は溢れているし、朝から晩まで働かなくとも食べるのには困らないかもしれない。でも、私たちの食生活はどこか大事な部分が忘れられているように感じてなりませんでした。美味しいものを強欲に取りつくさないために歌にして言い伝えた内容や行事から、現在の私たちが学ぶべき点がいろいろあると思いました。

この春に読んだ本の中で、しみじみと味わうように何回もあちこちのページを読み返して楽しんだ本だったのでご紹介しました。食文化に興味がある人は、是非読んでみてください。中の料理は、野菜料理であっても材料がない物も多くほとんど作っていないのですが、味わい深い本でした。もう少ししたらフキノトウが出てくるので、今年はとりに出かけようと思います!

行者ニンニクは、北海道で初めて食べましたが、本当に美味しい!私は、食べた後に冷え性の逆状態になり、ちょっと攻撃的な性格になってしまうので、少量しか食べないようにしてますが…。

-エッセイ
-

© 2022 ベジ広間 Powered by AFFINGER5