感染症対策になるビタミンたち!不足してませんか?
免疫力に関わる栄養素は一つではない!という記事を以前書きましたが、バランス良い食事を心がけたいと思ってもなかなか難しい人も多いはず!ならば、せめてサプリメントで少しは感染予防になるなら摂りたいと思っている人もいますよね。変異種の感染力が強いという話を聞いても、もうできる対策はすべて取っているのに、これ以上どうすればいいのか…と不安の人もいますよね。
ということで、最新の新型コロナ:COVIT-19 の感染予防のための栄養素についてのリサーチ結果をお伝えしたいと思います。
以前、免疫の為に必要な代表的な栄養素についての記事を書きました(←過去の記事参照)そこでもお伝えしましたが、多くの微量栄養素が私たちの身体をウイルスや細菌から守るために働いているので、どれが不足しても免疫システムが弱っていく可能性があります。
その中で
・ビタミンC、
・ビタミンD、
・セレン
の充足度とコロナ感染患者について調べたリサーチ結果を見ると、感染してしまった時に重症化するかどうかの分かれ道になっているようです。(1)
ビタミンA、E、B6、B12、亜鉛、セレンなどの微量栄養素の充足度が、ウイルス感染時に患者がどうなるかを左右するのです。
韓国でのコロナ感染者を対象とした調査で、肺炎になった患者とならなかった患者を比較した結果を見ましょう。
ビタミンDとセレンがひどく不足している人が肺炎になっていることが示されました。
ビタミンDの欠乏は、コロナだけの話ではなくインフルエンザやその他のウイルス性疾患にも関与しています。(2)
そうですね。ビタミンDについては骨を強くするためにも必要なのですが、免疫力に関わるなど、いろいろな働きがあることがわかっています。(←過去のビタミンDについての記事を参照)
そして、ビタミンDの欠乏している人の方が感染するリスクも高いことがわかってきています。
重症化リスクの低減だけでなく、感染リスクもビタミンDによって下げることが出来るようです。(6)
日照時間の少ない冬に不足しがちですが、夏でも日焼け対策をし過ぎていたり、日中はずっと室内にいるようでは食事から摂らない限り不足します。
ノンベジの人は魚(特に脂っこい青魚)が供給源になります。
ベジタリアンの人は、日光浴したり、せっせと干しシイタケ(←記事参照)やキノコ全般を食べてください。無理なら、サプリメントの摂取も考慮しましょう。過剰症があり得るので、摂取量は気をつけてくださいね。
セレンは、ベジ広間で初めて紹介します。
日本人はセレン摂取量は十分摂取していることがわかってます。酵素やたんぱく質を構成したり、抗酸化作用もあることから大事な微量ミネラルです。
サプリメントで摂ると過剰に摂ると毒性があります。耐容上限量(過剰症になるリスクが高まる量)が成人男性で450㎍、成人女性で350㎍なので、決してこの量に近づくような量を摂らないようにしてください。
食品では海藻、卵、魚介や肉類に豊富に含まれていて、普通にバランス良い食事を心がけていれば摂取量は大丈夫です。
抗ウイルス効果があることは、今までも知られているビタミンCです。
ですが、コロナ感染した人の治療の際に高容量のビタミンCを投与したところ、有益だったということがわかっています。コロナ感染による敗血症を予防する効果など目覚ましいものがあったようです。(3)(4)
だから、もし感染してしまったら、ビタミンCはしっかり摂りたい栄養素ですよね。
重症化していないPCR陽性になった感染者はホテルに宿泊療養(自宅療養が今は多くなっていますね)されていますよね。
そういう人の食事の写真をいろいろ見ましたが、ビタミンCは確実に不足しているお弁当でした。
病院食じゃないのだから、栄養的に充実した献立になっていないのは仕方ないのです。
もし宿泊療養されるようになったら、是非、ビタミンCのサプリメントは忘れずに持って行きましょう!
出来ればマルチビタミンも持って行った方が良いでしょう。
もちろん自宅療養中の人も、同じです。味覚や嗅覚障害もあって食欲が無くてお粥程度の炭水化物中心の食事を食べている人もいるのではないかと思いますが、早く回復できるように重症化しないようにマルチビタミンを取ってみてくださいね。
濃厚接触者になって自宅待機中の人も、ビタミンCとDについてはしっかり摂って、もし陽性になったとしても重症化しないようにしておきたいものです!
ビタミンCは、コロナ患者の過剰な免疫暴走を弱める可能性もあるようです。重症の患者の肺は、ひどい炎症が起きています。感染による炎症で、マクロファージが過剰に活性化して、酸化ストレスが強くなってしまっているのです。そういう過剰な反応をビタミンCで軽減できることもわかってきています。(5)
ビタミンCの摂取で、感染そのもののリスクを下げるかどうかは、まだはっきりしていないようですが、抗ウイルス作用があることは確かです。発症するかどうかは、人よって差があるのは最初から指摘されていることですが、年齢だけでなく栄養素の充足度の違いが関与していることは間違いなさそうです。柑橘類やキウイなど果物、緑黄色野菜などを毎日食べるようにしましょう。
はい。免疫に関わる栄養素はたくさんあるので、バランス良い食事を心がけつつ、特に感染リスクが非常に高まった時、例えば感染者と濃厚接触してしまった時や、陽性とわかった時には、ビタミンCやDのサプリメントも使うと良いと思います。
特に、バランス良い食事を摂っていないと自覚してはいるけれど、改善できないままにいる人!
予防接種が行き届くまでまだ時間がかかるのに感染者がまた増加している今、サプリメントを摂取するのはプラスになると思います。是非、考慮してみてください(^^)/
パート②の「亜鉛とn‐3系脂肪酸のサプリとコロナ感染予防についての記事はコチラをクリック」
まずは、マルチビタミンを手元に備えよう!
全体に不足しているバランス良い食事を摂っていない人は、マルチビタミンで今回紹介したビタミン類と共に抗酸化作用のある成分を摂っておくのも良いでしょう。少食や偏食で、人口密度の高い地域に住んでいる人に特におススメします。
食事がひどかった日だけ、マルチビタミンをとるようにしておくと翌日の疲労回復の度合いや肌の調子などにも違いが感じられることも多いです~~(^^♪
毎日、バランス良く食べられない人も多いので、感染症予防だけでなく、普段の健康管理にも役立つ人は多いです!
(1)Minkyung Bae et al. Mini-Review on the Roles of Vitamin C, Vitamin D, and Selenium in the Immune System against COVID-19. Molecules 2020 Nov 16;25(22):5346(2) Im J.H., Je Y.S., Baek J., Chung M.-H., Kwon H.Y., Lee J.-S. Nutritional status of patients with coronavirus disease 2019 (COVID-19) Int. J. Infect. Dis. 2020;21:743
(3)Zhang L., Liu Y. Potential interventions for novel coronavirus in China: A systematic review. J. Med. Virol. 2020;92:479–490
(4)Khan H.M.W., Parikh N., Megala S.M., Predeteanu G.S. Unusual early recovery of a critical COVID-19 patient after administration of intravenous vitamin C. Am. J. Case Rep. 2020;21:e925521-1.
(5)Alamdari D.H., Moghaddam A.B., Amini S., Keramati M.R., Zarmehri A.M., Alamdari A.H., Damsaz M., Banpour H., Yarahmadi A., Koliakos G. Application of methylene blue-vitamin C–N-acetyl cysteine for treatment of critically ill COVID-19 patients, report of a phase-I clinical trial. Eur. J. Pharmacol. 2020;885:173494.
(6)Li Y., Li Q., Zhang N., Liu Z. Sunlight and vitamin D in the prevention of coronavirus disease (COVID-19) infection and mortality in the United States. Res. Sq. 2020