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生理前の体重が増える!!【何キロまでOK?】いつから?来月からはPMSにもう悩まない♪

生理前の体重が増える!!【何キロまでOK?】
 PMSに苦しむ女性に朗報!?

はつみ顔管理栄養士 はつみ

生理前の体重が増える!! 【何キロまでOK?

生理前には、嬉しくない変化がたくさん起きますよね…。

食欲がコントロールできないし、甘い物がやたら食べたいし、我慢しても体重が勝手に増える~!!
という悲痛な声が聞こえます。

大丈夫です!
あなただけではないです。
と聞いても、とにかく嬉しくないですよね。
そして、毎月毎月、悩むのも嫌ですよね。

今回の記事を読むと!
 ①何キロまでなら落ち込む必要が無いのか
 ②どうコントロールできるのか?

がわかるようになります!

来月から、もう体重のことでは悩まなくて良くなります!!
ついでに他の症状も良くなったら、もうけもの!
と思って読んでみてくださいね💛

◆生理前の変化

症状は1つではありません。
その月によっても、変わりますよね。

生理前に、こんな症状に悩まされていませんか?
約半数の女性が体験すると言われる生理前症候群(PMS)!
症状は以下の様に様々です。
約20%の女性が日常生活に支障があるほどひどい症状があるとされ、治療の対象になります。(1)

👉<身体に出ると>
・体重増加(減量中なら停滞も!)
・むくむ
・下腹が出る
・便秘
・コントロールできない程の食欲up
・甘いものが止まらない
・頭痛
・胸が張って痛い
・肌が荒れる

👉<精神面に現れると>
・だるくて、ボーっとする
・1日中ずっと眠い(いくら寝ても眠い)
・イライラ
・気分が落ち込んでしまう
・とにかく情緒不安定になる

などなど😢

この中で、今回は特に「体重増加」について考えていきます!
ウエストがきつくなってくることで、生理が近いとわかる人も多いのでは?

◆生理前の体重増加:何キロまでなら正常?

体重計と女性_

まず、生理前に体重が増えるのは、正常な生理反応だということを理解してください。多かれ少なかれ、体重が増えるようにホルモンの影響で変化するんです。

もちろん、個人差があります。そして、前述したように、月によっても違います。
私が、栄養相談で聞かれた時などにお応えしている正常な範囲の増加は?
👉約1~2kgです!

2kg程度は、増えても普通の範囲なんです。
普通=正常の範囲と言っているのは、生理が始まって自然に元の体重に戻る範囲です!という意味です。
そして、本当に太っちゃった!ということではないということです。

だから、その後、減量しようと頑張らなくても、勝手にまた元の体重に戻ります
2kgも増えたら、重いし、体型も少々変わります。でも、一時的な変化なんです。

◆ホルモンが、どう体重増加に影響しているの?

女性ホルモンと基礎体温 | 楽天キレイドナビ

参照:女性ホルモンと基礎体温 | 楽天キレイドナビ

妊娠するための準備が生理です。
4つの違うステージが1か月間にあります。

①月経期:
 排卵から14日前後でエストロゲン、プロゲステロン分泌が激減。子宮内膜がはがれ落ちて出血する。
②卵胞期:
 月経初日から排卵までの期間。原子卵胞の発育が始まり成熟卵胞にしていく。エストロゲンが出てくる
③排卵:
 エストロゲン分泌ピーク1回目。成熟卵胞が放出。
④黄体期:
 排卵した卵胞が黄体に。プロゲステロン分泌(←基礎体温が上がる原因に)。エストロゲンも2回目の分泌ピークに(←子宮内膜が育っていって、着床できる状態にする)。

👉体重増加は、プロゲステロンとエストロゲンのせいです!
この2つのホルモンが、大きく分泌量が変わるのです。

★2つのホルモンの本来の役割
・プロゲステロン(黄体ホルモン)
  子宮内膜を分泌期にして、排卵後の体温を上げる
・エストロゲン(卵胞ホルモン)
   卵胞の成長を促し、子宮内膜を増やす

本来は、こういう役割のホルモンです。
排卵の後の黄体期が、いわゆる生理前症候群に悩まされる期間です。

体重が増えた理由&心配しなくても大丈夫な理由


★プロゲステロン(黄体ホルモン)は卵が着床しやすいようにしてくれるホルモンですが、PMS:生理前の不調の原因にもなります。
着床しやすくする以外にこんな働きがあるからです。
・基礎体温を上げる
・体内の水分を保持して、むくみやすくなる
・食欲を増進させる
・脂の分泌を促す
・消化の速度を遅くして、腸の通過時間が長くなる

やたらと食欲が出て、むくんで、ニキビが出やすくなり、便秘気味になったりガスがたまりやすくなったのは、このホルモンのせいだったのです!

でも、1~2kgの体重が増加しただけであれば、「水分」と「たまった便」が原因であることがほとんどなんです。だから、体脂肪が増えたというわけではないのです。本当に太っちゃったわけではないわけです!!

強烈な食欲増進で食べ過ぎたら、、、と思うでしょうが、体温を上げたために基礎代謝量が上がります(通常の12%程度上がるというデータあり!(2))。
その分、食欲を増やして体重が減らないようにしているのです。少々食べ過ぎても、甘い物を食べちゃっても、大丈夫です!

 

★エストロゲンも着床準備のために働いているホルモンですが、その他の働きもあり、やっかいです。
・食欲を抑制する
・炭水化物が多い食品を強く欲する
・セロトニンが低下する※

1つ目の食欲を抑制する効果は嬉しいですよね。
生理が始まって、少しすると異常な空腹感と食欲爆発状態が落ち着きますよね?
あれは、生理が始まって数日経ち、エストロゲンレベルが上がってきたことで起きた効果です。だから、生理中はいつもより少なく食べる人が多く、生理前に体脂肪も少々くっついてしまっていたとしても、自然に痩せていくわけです。

しかし!エストロゲンがセロトニンにも影響を与えているせいで2つの問題が起きます。生理前と生理の前半にエストロゲンレベルが減ると、セロトニンも減ってしまうんです。

※セロトニンは、気分だけでなく食欲もコントロールするのに大事な神経伝達物質です。
セロトニンが減っている生理前と生理前半は、
・炭水化物が多い食品:甘い物や主食を強烈に欲してしまう
・情緒不安定になり、頭がぼーっとする
ということが起きるんです。(3)

◆体重増加とPMSに対して出来ることとは?

果物ハート形に置く 

ここまで読んで頂いた方は、それほど出来る対処法は無いのでは…と薄々お気づきではないかと思います。
正常にホルモンが出ているのなら、毎月、体重が増えたり減ったり、気分が落ち込んだり元気に戻ったりするわけですよね。
つまり、それがホルモンが正常に出た証拠でもあるのではないかと、お気づきですよね。

確かに、完全に体重の増減やPMSをゼロにするなどという事は出来ないです 😥 
でも、体重増加の2原因に対して出来ることはあります 😮 

👉つまり、水分と便秘に対して備えることは出来るということです!

私からの提案

1,生理前は、塩分を控える

もともと日本人は塩分摂り過ぎです。控えて問題になる人は、あまり見つかりません。

塩分を摂ると、身体の中で水分を呼び込むのでむくみます!
主な体重増加の原因を最低限にしましょう!

1日の塩分量の目標量は女性で6.5g未満です。できれば、このレベルまで控えることが出来ると効果が感じられるはずです。加工食品に含まれる塩分量はチェックするようにしましょう!
朝食をグラノーラにするなどで、1食分の塩分を控えれば1日のトータルで控えやすくなります。

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2,生理前にカリウムを多めに摂る

塩分を控えるのと同時にカリウムを摂ることで、ナトリウムの排出を促すとむくみが取れやすくなります。
カリウムが多い食品で、塩分を摂らないで食べられるものは、以下のものです。野菜や海藻やきのこにも多く含まれます。
これらの食品は、食物繊維が多い食品でもあるので、便秘の予防&改善にもなります!

・果物(ドライフルーツも)
・素焼きナッツ
・つぶあん、ぜんざい等の小豆料理

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3,生理前にマグネシウムをしっかり摂る

生理中のむくみや膨満感、うつ、不安感といったPMSの症状を改善してくれる効果がマグネシウムにあるという研究がありました。(4)
マグネシウムが多い食品は、カリウムとかぶります。食べるように心がけてみてください。
・ナッツ
・ゴマなど種実類
・緑の濃い野菜

4,生理前にビタミンB6を摂る

 ビタミンB6をPMSのコントロールの為に、病院で処方されている人も多いかと思います。リサーチで効果があったとされるのは、食品で摂れる量より多いサプリメントでの摂取によるものです。

ビタミンB6は、セロトニンとドーパミンのレベルを増加させることで、PMSの症状を改善してくれる効果が認められています。また、ビタミンB6が腎臓に働きかけナトリウムの排出を促し、むくみや下腹の張り、胸の張りや痛みなどの症状を和らげる効果もあるとされます。ニキビの改善効果もあったようです。
ビタミンB6サプリメントは安全で、しかも安く売っているので、入手してみてはいかがでしょうか?(4)

5,無理しない期間とする

軽く運動することも良いとされます。する気になるならしてください。でも、無理やりだるい体を起こして、うんざりしながらジョギングするのは、違うように思います。

女性の身体は、今回説明したような大きなホルモンの変化を毎月!!繰り返しているのです。1か月間の中で、本当に心身ともに体調が良い期間は短いですよね。。。

減量中の人は特に、生理前にいつも我慢しているスイーツを食べてしまったり、食べ始めたら止まらなくなってたくさん食べてしまったりして落ち込むこともあるかもしれません。そして、やっぱり体重が増えた!となれば、自分が嫌になってしまう時もあるかもしれません。

でも、本当に女性の体は大変なんです。毎月、妊娠に備えながら生きようとする身体で、休まず学校に朝から通ったりバイトしたり、仕事をしたり出張に行ったりしているのは、大変なことだと思うんです。

生理前の特有な症状が出始めたら、「ゆっくり無理しない期間が始まった~」と、アクセルを離してのんびりペースを落として生活することを自分に許してもいいのではないでしょうか?
私に娘がいたら、「生理前は、頑張りすぎないで無理しないで過ごそうね!」ってきっと言います。皆さんだったら、どう言いますか?自分にも、つらい時はちゃんと優しくしてあげてください💛

 

参考文献:
(1)Gudipally PR, et al. Premenstrual Syndrome. 2021 Nov 14. In: StatPearls

(2)Vickie Cutis et al. Intraindividual variation in the basal metabolic rate of women: Effect of the menstrual cycle. Am J Hum Biol. 1996;8(5)

(3)ZEnab Amin et al. Effect of estrogen-serotonin interactions on mood and cognition. Behav Cogn Neurosci Rev. 2005, Mar;4(1)

(4)Elham Ebrahimi et al. Effects of Magnesium and Vitamin B6 on the Severity of Premenstrual Syndrome Symptoms. J caring Sci. 2012 Deck 1(4)

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