日本人の死因1位と2位!プラントベース食でリスク低減って本当?
100個に近い数のベジタリアンとノンベジタリアンの死亡率などについて調べた研究をまとめた結果、ベジタリアンの人の方が死亡率が低いことがわかっています!
具体的には、ノンベジタリアンに比較して
①ベジタリアンの方が、虚血性心疾患の死亡率が25%低かった
②ベジタリアンの方が、ガン全体の発症率が8%低かった
③ビーガンは、ガン全体の発症率が15%低かった
という結果だったのです。
BMI(身長と体重から肥満度を判定する数値)が低く、LDL-コレステロール値(悪玉の方)が低く、血糖値が低めだったこともわかりました。心疾患は、動脈硬化が進むとなる循環器疾患です。脳血管疾患も同じです。血中の悪玉コレステロールが多くて血糖値が高めだと、動脈硬化は進みやすいんです。肥満度が高い人ほど、そうなりやすいこともわかっています。いわゆる「メタボリックシンドローム」という状態です。肉の中の脂質は飽和脂肪酸が多く、ノンベジタリアンは飽和脂肪酸の摂取がどうしても多くなりがちです。魚の脂肪は不飽和脂肪酸という動脈硬化の防御効果が期待できるものなのですが、肉の脂はひたすら控えてほしいです。
ガンは、種類にもよりますが、野菜や果物の摂取が多い人の方がリスクが低いことがわかっています。野菜や果物の中に多く含まれる抗酸化作用のある物質を多く摂ることで、多すぎる活性酸素から身を守ることが出来るのです。活性酸素は、ストレスのある生活をして、空気の汚れたところで暮らしている現代人は、多くなっている可能性が高いので、その分、抗酸化作用のあるものを口からも摂取したほうがいいです。
日本の死因の1位はずっとガンです。2位はずっと心疾患です。寿命と健康寿命(介護を受けずに元気でいる期間)との開きは、女性だと平均10年以上です。
「美味しい物を食べて、パッと死ぬんだから、好きなものを食べるわよ!」とかと栄養相談の際にクライアントが言うことがよくありますが、「そんな簡単にパッと逝けないんですよ~」と苦笑いでお話させていただいてます。
全ての人がベジタリアンになるべきとも、体質的に向いているとも思っていませんが、先進国に住む多くの人は週一ベジタリアンくらいはやってみてもいいのではないかと思います。
ポールマッカートニーさんが中心となって進めている「ミートフリーマンデー」(←クリック)も、そういう考え方です。本人の身体にとっても良いし、地球にとってもプラスなのですから、ウィンウィンですよね。週一ベジタリアンになる人が7人いれば、1人がベジタリアンになったのと同じだけの効果が地球環境的には期待できます。
ベジ食を食べることは、自分の健康のためだけでなく、爆発的に増えていっている医療費削減のためにも地球環境的にも良いことなんです。持続可能な開発目標、SDGsの考え方も、今だけ良ければいいという生き方は見直そうというものです。
我が母校のリサーチニュースサイトには、興味深い記事がいろいろ見つかります。少しずつご紹介していきたいと思っております。
参考文献: