使い方次第の「野菜ジュース」
⇒何となく飲んで満足しない!上手な利用法とは?
野菜不足を気にして野菜ジュースを手にする人も多いのでは?
でも待った!
何となく飲んんで安心していると足元をすくわれる可能性も!!
この記事を読むと
・野菜ジュースの栄養的なメリット&デメリット
・上手な利用法
が、わかるようになります。
野菜嫌いのお子さんなどに野菜ジュースを飲ませている話も聞きます。
耳が喜ぶ宣伝文句に騙されず、上手に利用できるようになりましょう~ 🙂
1,野菜ジュースの成分の特徴
★コンビニにも必ず売っているカゴメの野菜ジュース(野菜1日これ1本)を例にとってみていきましょう!
200ml中の成分は以下の通りです。
(カゴメのホームページより転記)
エネルギー:66kcal、
たんぱく質:2.2g、
脂質:0g、
炭水化物:15.5g、
ナトリウム:0~197mg、
糖質:13.2g、
糖類:10.7g、
食物繊維:1.2~3.3g、
食塩相当量:0~0.6g、
亜鉛:0.1~0.6mg、
カリウム:410~1100mg、
カルシウム:24~72mg、
鉄:0~1.8mg、
マグネシウム:15~45mg、
ビタミンA:240~1400μg、
ビタミンE:1.0~4.6mg、
ビタミンK:0~28μg、
葉酸:13~94μg、
リコピン:11~35mg、
β-カロテン:2600~12000μg、
ポリフェノール:43~180mg
★原材料(重量の重い順に)
野菜(トマト(輸入又は国産(5%未満))、にんじん、ケール、メキャベツ(プチヴェール)、ピーマン、ビート、ほうれん草、ブロッコリー、あしたば、チンゲンサイ、小松菜、かぼちゃ、パセリ、クレソン、アスパラガス、セロリ、しょうが、とうもろこし、ごぼう、グリーンピース、紫いも、キャベツ、レタス、たまねぎ、だいこん、紫キャベツ、赤じそ、カリフラワー、なす、はくさい)、レモン果汁
とあります。
比較的良い供給源になると言える栄養素にラインを引いておきました。微量栄養素については、1日の推奨量の約1/5以上含んでいる場合を多いと考えました。
それ以外の成分は、1日の推奨量に比較して、まったく多いとは思えない量です。
一応は一定は入っている、、、というだけ。
炭水化物の糖質が多いですね。その他のエネルギー源となるたんぱく質や脂質はほぼ含まれません。その上、栄養素食物繊維量は少ないです。その結果、糖分がすぐに吸収される飲料になっています。普通の甘いジュースを飲んだ時と同じような血糖値の上昇が起きるでしょう。炭酸ではない甘い飲み物、例えば甘い紅茶類などの糖度とほとんど同じです。
材料で多いのは、トマトと人参です。
共にカロテノイド色素を多く含む野菜です。トマトにはリコピン、人参にはβ‐カロテンを多く含みます。
β‐カロテンは、体内でビタミンAに変わる成分なので、ビタミンA効力があります。その為、ビタミンAの量も多くなっています。
ビタミンAは、大事な働きがいろいろあります。
・皮膚や粘膜を正常に保つ、
・目の光の感受性を保つこと、
・免疫力の維持、
・成長を促す、
・細胞の異常な変異を抑える(ガンの抑制に関わるなど、
とっても大事な栄養素です。
βカロテンとリコピンは、共に強い抗酸化作用があります。これは、体内の脂質が酸化しないようにしたり、多すぎる活性酸素の害から体を保つことなどをしてくれます。がんのリスクを下げたりすることとも関係しています。
ポリフェノールも多くの種類で、抗酸化作用があることがわかっています。1日に1000㎎以上摂ると良いとされているのに対し、この含有量は残念ながら10分の1以下なので少ない 😥 ですね。
野菜や果物が良いポリフェノールの供給源になっているのに、この量というのはとても残念です。1日の野菜をこれでOKと思って飲んで野菜を食べていないとすると、残念な結果になります。
材料を見ると、濃い緑の野菜も数種類使われていることがわかります。その辺りが、葉酸が比較的多く含まれることになったようです。
葉酸は、妊娠した時に胎児の正常な発育のために必要な栄養素です。それだけでなく、動脈硬化を防ぐ効果があることもわかっています。赤血球を作ったり、細胞の再生にも関わります。
カリウムが多いので、塩分に含まれるナトリウムの排泄を助けてくれることで、むくみの予防なども少し期待できるかもしれません。
2,1日分の野菜350gを使った商品の落とし穴
1日に350gの野菜を目安に摂りましょう!
と言われます。
そのうち、1/3程度を緑黄色野菜にすると良いと言われます。
350gを多いと感じる人もいますよね。
野菜をたくさん食べるのが難しい人に私はこうアドバイスしています。
(食べられない理由:経済的、調理の手間、野菜嫌いなど)
・緑黄色野菜を優先して食べる
・色とりどりにする(緑と黄色と紫など)
・スープ類など加熱料理を入れる
野菜の代わりにマルチビタミンのサプリメントを摂っても、野菜の大事な要素が全然摂りきれていない!という話を書きました。(←コチラをクリック)
ジュースにして摂取した時も、それに近い結果になっています。確かに、絞った汁に入った成分もあります。水溶性ビタミンや抗酸化作用のある色素成分、カリウムなどが入っています。だから、野菜を全く食べていない人が、野菜ジュースを飲むと野菜の成分の一部は摂り入れることが出来ます。だから、野菜無しの生活をしてしまっている人にとっては全く無駄な飲み物ではないです。
しかし、捨ててしまったカスの方も大事だったんです。
食物繊維は平均して日本人は不足しています。野菜不足の人は、ほぼ間違いなく不足しているでしょう。そして、人参などに含まれる糖分はしっかり残っているのが野菜ジュースです。だから甘くておいしい口当たりで、多めに飲むことも可能です。
果物と合わせた商品も多いですよね。もっと糖度が高いです。果物を食べている人と違い、果物100%ジュースを飲んでいる人では肥満率が高いというリサーチ結果が出ています。糖尿病のリスクも高くなるとわかりました。(炭酸ジュース等の方が更に肥満する傾向があり)
野菜ジュースを常飲した時のリサーチは見つかりません。果物ジュースについては多数見つかります。100%でも果物ジュースに関しては、現代人が抱える健康問題を悪化させる報告が次々に出ています。つまり、果物を混ぜて飲みやすくした野菜ジュースを飲むのは、要注意!と考えた方が良いですね。
生活習慣病の予防や改善のために、野菜が必要なのは誰もが知るところ!
食物繊維はそのためにとても重要な成分です。腸内細菌のバランスを整えてくれるという大事な役割もあります。
野菜を食べると噛む回数も増え、食事をゆっくり食べることが出来ます。それも、かつてないほどの肥満率になっている先進国ではとても大事なこと!野菜は、絞った汁ではなく野菜のまま食べたい理由がここにもあります。
☛1日に必要な分の野菜を使って!!作ったジュースなんです。
200mlの中に水分を捨てもしないで、350gの野菜が入り込むわけがないのは、大人なら誰でも本当はわかっているんです。
350gの野菜を細いストローで飲めるわけがないんです 😥
・これで野菜を摂れたと思いたい
・野菜1日の量という宣伝文句を信じたい
という心理を使った商品でもあります。
野菜の健康的な部分を強く伝え、食物繊維は捨てて糖分が多いなどマイナス部分をかき消して伝えているのです。以前、健康ハロー効果について書きましたが、騙されやすい消費者の心理を良くわかって売り込んでいる商品の1つです。
これを飲んで野菜を摂取した気になって安心しているのが一番怖いと思います。
冷静に、野菜の一部は摂れただけ!と理解して時々利用するならありでしょう。
つまり、食事すら後回しでおろそかにしてしまうほど忙しい人がどうしても野菜が取れない時には、飲むことのメリットがあります。
3,我が家での野菜ジュースの利用方法は?
我が家で買うのは、
・トマトジュース🍅
・トマトベースの野菜ジュース
だけです。
何に使うのかというと、2種類の使い方をします。
①スープのベースに使う
②感染症で高熱が出た時に身体を冷やす飲み物として使う
①の方は、以前、トマトリゾット風にオートミールを食べる方法をご紹介した時に使いました。
ミネストローネなどは、トマト缶を使うのですが、さらっとしたトマトベースのスープやオートミールを使う時にはトマトジュースがとても便利なのです。
②の方は、ストック食材として置いてあるのです。東洋医学の方の考えでは、トマトは体を冷やす野菜です。高熱が出て喉が痛い時などに、確かにトマトが欲しくなるのです。経口補水液やスポーツドリンクは、買い置いてもその他の使い道がないので、買っていません。砂糖と塩で作れる(その方法はコチラ)ので、買う必要はないと判断しています。代わりに、トマトジュースを買ってあります。賞味期限が近づくと料理に使ってローリングストックとするわけです。
4,まとめ
いくつか、わかったことをまとめておきましょう!
・野菜ジュースは、野菜の成分の一部は摂れる
・野菜が超不足している人は、一部の栄養素の補給にはなる
・野菜の大事な成分が全て入っているわけではないので、これで大丈夫と思ってはいけない
・特に果物と合わせた甘いタイプを常飲すると、太って糖尿病のリスクが上がる可能性あり
自宅で、野菜ジュースを手作りして、カスを捨てずにドロドロのを飲んでいる場合は、また話が違います。どこも捨てていないので、大丈夫です。
お聞きします。
噛んで食べることを省略するのはなぜ?
噛むのもダルイんでしょうか?
ものすごく少食で朝食を食べるのが難しい人が、手作り野菜ジュースを朝に少したしてると言うのなら、とても良いやり方だと思います。
でも、とても若くて元気そうな人が、野菜はドロドロにしたジュースばかり、、、。と言うのは、何か違うように思います。元気な歯があるうちは、噛んで食べると唾液が出ます。満足感も出ます。基本は、噛んで食べましょう。
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