ベジ栄養学

デブ菌、ヤセ菌って?減量のための腸活とは⁉ヴィーガン食で腸内フローラはどう変化した?インスリン感受性は?

腸内環境を整えて太らない体質に!

はつみ顔管理栄養士 はつみ

腸内フローラ

腸活で痩せるって本当なの?

気になりますよね。最近聞くようになったデブ菌、ヤセ菌って何なんでしょうか?

腸内フローラ(腸内細菌叢)の状態の変化と体重増減、インスリン抵抗性の変化について調べた実験があります。腸活は、免疫力の向上便通うつ病や不安神経症にも関与しているという話を書きましたが、今度は量や尿病との関連の話です!

ベジタリアン、ビーガンの人の肥満率が低く、心臓疾患やガンの疾病率も低いという話もお伝えしました。お腹の中にも理由があったようです!

 

まず、腸内細菌について簡単に予備知識を整理しておきましょう!


腸内細菌は約1000種類、100兆個も私たちの腸内に生きています。善玉菌、悪玉菌、どちらでもない中間菌と3つに分けられます。一番多いのは、中間菌です。善玉菌の代表がビフィズス菌や乳酸菌です。善玉菌は乳酸などを作ることで腸内を酸性にして、悪玉菌の増殖を抑えます。
前回の腸活の記事(←参照)の復習になりますが、良い菌を増やすには、以下の2通りの方法があります。
・プロバイオティクス:発酵食品中の菌を食べること
・プレバイオティクス:オリゴ糖や食物繊維などの善玉菌を増やすものを食べること

便の匂いや色で、ある程度善玉菌が優勢なのかどうかがわかります。色が濃くてひどく臭い場合は、悪玉菌が優勢になっている可能性があります。」

体重計

どんな実験だったの??

肥満している参加者を160人以上集めて、16週間、低脂肪のビーガン食と普通食を食べる対照群に分けて実験しています。参加したのは、年齢25~75歳、BMI28~40(身長に対して体重が多すぎる状態:肥満)の人達です。(1)

①体重の変化
②身体組成の変化(体脂肪率など)
③腸内細菌の変化
④インスリンへの感受性の変化

の4つの事象について調べたのです。運動量や活動量は変化させないで、食事だけを変えました。

ビーガン食のグループの人は、野菜、穀類、豆類、果物で構成された食事を食べていて、動物性食品や添加した油は使わない料理にしていました。脂質の摂取量は1日に20~30gと少ない食事でした。ビタミンB12のサプリメントだけ提供されました。

・対照群は、今までの食事を続けるようにと指示され、動物性食品を含んだ食事を16週間続けました。

どういう結果だったのかしら?

①体重と②身体組成
ビーガン食の方の人達は、4.9~7kgの間の体重減少がありました。それも、主に体脂肪が減少していることがわかりました。

③腸内細菌
有意差が認められたのは、フィーカリバクテリウム・プラウスニッツイも増えたこと、バクテロイデスフラジリスはどちらも集団でも減ったのですが、ビーガン食の人が特に減少しました

④インスリン感受性
ビーガン食の人達のインスリン感受性は良くなっていました。つまり、インスリン抵抗性が改善され、高血糖が解消される可能性があるわけです。

ビーガン食の人が痩せて、血糖コントロールが良くなったのはわかったけど、腸内細菌の変化はどう理解すればいいの?

菌の名前は長くて難しいですよね・・・

フィーカリバクテリウム・プラウスニッツイが増えて、バクテロイデスフラジリスが減ったことによる体重、体脂肪量、特に内臓脂肪量の減少に関連が認めれられたのです。そして、インスリン感受性も増加させました。

過去に行われた研究においても、低脂肪ビーガン食により、有益と考えられているバクテロイデス門、クロストリジウムクロストリジウム門、フィーカリバクテリウム・プラウスニッツが増えることがわかっています。これは、ビーガンではなく、ベジタリアンを非菜食者と比べた研究でも、バクテロイデス門が菜食者に多い傾向があるとわかっています(2)(3)

つまり、肥満の解消のためにビーガン食にすると腸内細菌の有用菌が増えるってことですよね?

そうです!菜食にすると、特に体重減少や血糖値コントロールと関係のある有用菌が増えるのです。

肥満の人、糖尿病の人は、ビーガンやベジタリアンになると治療に有効だから、すぐに実行しましょう!とは言いませんが、低脂肪ビーガン食を少しでも取り入れることは試す価値があるでしょう。ビーガン食を多く取り入れるほどに、腸内細菌は変化するはずです!

前回の腸活の話にも書いたように、肥満を含め病気も一つの原因で起きません。ですから、活動量を増やすことなども当然有意義ですし、ストレスマネジメントも大事です。そして、もちろんバランス良い食事も大事です。腸活だけですべて解決とは行かないですが、やってみる価値はあるでしょう。

菌もバランスのようです。何かに対して何かが多いなどの比率や多様性などで、体重の増減が起きるようです。(1)

この実験のように急激にビーガン食に変更するようなことはしなくても良いと思います。でも、減量中の人や糖尿病の人は是非ビーガン食を日々取り入れることを考慮してみてはいかがでしょうか。1日1回、朝食から始めてみては?朝食は減量中の人にとって、特に大事ですから!(←過去の朝食の重要性についての記事参照)

キーポイントは、高食物繊維食です!
未精製の穀類、
豆類、
根菜、
海藻、
キノコ、
果物
などを食べましょう!

オリゴ糖(1日2~10gを目安に)も取り入れて有用菌を増やすように腸活してみましょう!

ヨーグルトも納豆も漬け物も苦手…😢という人は、乳酸菌などのサプリメントを使用してみるのも良いかと思います。

 

(1)Hana Kahleova et al. Effects of a Low-Fat Vegan Diet on Gut Microbiota on Overweight Individuals and Relationships with Body Weight, Body Composition, and Insulin Sensitivity. A Randomized Clinical Trial.  Nutrients 2020, 12(10)
(2)Matijiasic B B et al. Association of dietary type with fecal nicrobiota in vegetarians and omnivores in Slovenia. Eur J Nutr. 2014;53
(3)Liszt K et al. Characterization of bacteria, clostridia and Bacteroides in feces of vegetarians using zPCR and PCR-DGGE fingerprinting. Ann. Nutri Metab 2009;54

 

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