果物を食べている人といない人!比べた結果は??
糖尿病の人や予備軍、その家系の人にとって甘い物を食べて食後血糖値が急上昇することは体に悪いこと!
と言うのはわかっているが、果物については迷っていませんか?
減量中の人は、多分甘い物は避けていますよね。でも、果物は食べてもいいのか悪いのか、判断を迷っていませんか?
果物は昔と違って甘く品種改良されてしまってる!自然のものとは言え、糖分が多すぎるから良くないって話を聞いたこともあるのでは?
果物には自然由来の糖分である果糖やブドウ糖も含まれています。しかし、果物には必ず食物繊維も入っているのです。特に水溶性食物繊維であるペクチンを含みます。もちろんビタミンやミネラル源になっているだけでなく抗酸化作用のあるポリフェノールも多い(コチラを参照)です。
だから、糖尿病の人にも果物は食べていただくようにおすすめしています。糖尿病の人は、量と種類に気を付けながら果物を食べる事のメリットが上回るからです。多くの果物のGI値(食後血糖値の上昇を表す指数)はそんなに高くないです。
高血糖の状態がもたらすもので怖いのは、血管の動脈硬化や老化です。全身の血管の老化により、糖尿病の合併症が起きて死亡リスクが上がることが怖いのです。果物の中のポリフェノールには、抗酸化作用を持つものも多く老化を防ぐ効果が期待できます。
複数のリサーチで、果物を食べている人の方が2型糖尿病の発症率が少なかった上に、糖尿病に関連した死亡率が低かったというのです。
また7675人ものオーストラリア人を対象にしたリサーチでもその結果を支持する内容でした。果物を多く食べている人の方が空腹時のインスリンレベルが低く、インスリンの感受性が高かったことがわかったのです。その結果、糖尿病を発症するリスクが下がっていたのです。
その中の60%の4674名についてはその後5年間、追跡して調査をしています。平均62g/日と少ない果物の消費量の人達と比較して、230g/日と多めに果物を食べている人では糖尿病になる確率が36%低かったのです。
更にその中の3518人について、12年間もの間、追跡調査をした結果もご紹介しましょう。果物の消費が少ない人に比べ、多い人において糖尿病の発症率が明らかに少なかったのです。
最もよく食べられていた果物は3つありました!
・りんご
・バナナ
・オレンジ
でした。この大規模で長期間の調査からわかったメッセージは、「生の果物を食べることは健康的な食習慣で、糖尿病の発症リスクを下げる」ということです。甘い菓子類やデザートを探して食べようとしている時に、果物を選択することはとても健康的なチョイスですよね。すべての果物は、ジュースではなく生で丸ごと食べる(可食部を)とヘルシーです。
よりGI値の低い果物は、これらです!お好きなものがありますか?
・りんご
・なし
・柑橘類
・桃
・プラム
・ネクタリン
・アプリコット
・ベリー(イチゴ、ブルーベリーなど)
「ただし、果物100%であってもジュースにした製品を飲むのは話がまったく別です!
果物100%ジュースを多く飲む人は、糖尿病になりやすいということがわかっています。生で食べることが、大事です!!絞ってカスを捨てたりしてはいけません!ちゃんと歯で噛んで食べましょうね(^^)/」
「食品ごとのGI値を調べたい人は、シドニー大学のサイトの数値が信頼度が高いのでおススメです。英語のサイトなのですが、食品名を検索枠に英語で入れるだけです。是非利用してみてください。シドニー大学のGI値サーチサイトはこちらをクリック!」
- Bondonno NP, and colleagues. Associations between fruit intake and risk of diabetes in the AusDiab cohort. J Clin Endocrinol Metab. 2021.
- Muraki I, and colleagues. Fruit consumption and risk of type 2 diabetes: results from three prospective longitudinal cohort studies. BMJ. 2013.
- Du H, and colleagues; China Kadoorie Biobank study. Fresh fruit consumption in relation to incident diabetes and diabetic vascular complications: A 7-y prospective study of 0.5 million Chinese adults. PLoS Med. 2017.
- Objective to determine whether individual fruits are differentially associated with risk of type 2 diabetes. BMJ 2013;347