国民病の花粉症と上手に付き合う方法とは?
管理栄養士 はつみ
嫌なものですよね 😕
どうにかしたい!
少しでも食事の面から出来ることを知って対策してください。
毎年のことです。
春だけでなく、夏や秋に症状が出ている人もいます。
生活の質を少しでも上げるために、何が出来るのかをまとめます!
今日から出来ることがきっと見つかります!
実践してみてください!
★日本の現状は?何が原因なの??
増加していることは確かです!
1万人を対象とした大きい調査の結果、全国平均では15.6%の人が花粉症で苦しんでいるようです。地域差があるようです。
東北13.7%、
北関東21.0%、
南関東23.6%、
東海28.7%、
北陸17.4%、
甲信越19.1%、
近畿17.4%、
四国16.9%、
中国16.4%、
九州12.8%で
北海道、沖縄はごく少ない有病率とされます。(1)
花粉症の患者の7割はスギ花粉が原因なのが、地域差の要因のようです。
私の住む北海道は杉花粉飛散は少なく、その代わりに白樺花粉症が主になっています。花粉症の原因となる花粉は50種類以上、確認されています 😥
◆樹木では、
・スギ
・ヒノキ
・白樺
・ハンノキ
・ケヤキ
・コナラ
・ブナ
などがあります。
◆草本では、
・イネ科(カモガヤ等)
・キク科(ブタクサ、ヨモギ等)
👉樹木は春に多く花粉が飛びます。
一方、草本のイネ科は初夏に、キク科は夏から秋に飛びます。
「数種類に反応するようになっていたら、ほぼ1年中、何かしらの花粉症になってしまいますね… 🙁 」
★食事の面で出来るケアや注意点とは?
あります!
2つ、気を付けるポイントがあります!
①アレルギーの症状を強くしてしまう=炎症を悪化させるものを減らす
②何がアレルゲン(原因物質)なのかによって、同じ科の食品を食べることを花粉症の時期は気を付ける
では、具体的に何をどうすればいいのか、見ていきましょう~♬
①アレルギーの症状を強くしてしまう
=炎症を悪化させるものを減らすとは?
はい、あります。
以前の記事で紹介した「炎症を悪化させる食品」は、アレルギー症状も悪化させます。
鼻やのどの粘膜が炎症を起こして、鼻水が出ています。目がかゆくて涙目になるのも同じように炎症です。
例えば、市販の揚げ物などの油は要注意でしたね!
n‐6系脂肪酸を多く含む植物性油脂は、炎症を悪化させる物質のもとになります。逆にn‐3系脂肪酸は、炎症を抑える役割があります。亜麻仁油、えごま油、魚油がn‐3系脂肪酸を多く含む油脂です。
現在、日本ではこの2つの脂肪酸の割り合いが良くないです。n‐3系に対して、n‐6系を多く摂り過ぎています。
それ以外にも
・精製度の高い白い穀類、
・甘いジュース類、
・牛や豚などの肉類も要注意でした。
炎症モードを更に悪化させる食品を少しでも少なくすることは、役に立ちます。
炎症を抑える食事とは?
抗炎症ダイエットとは?身近な病気の多くが関係⁉ガンのリスクとも関係!低減策は?
続きを見る
植物性食品やスパイス類の中に、抗炎症作用の強いものが次々と見つかっています。
その一つがターメリック(うこん)!
市販のルーは、炎症をすすめてしまう油脂が使われているので、カレー粉やターメリックをスパイス売り場で買ってきて調理に、積極的に使いましょう!
カレーのレシピ一覧もこちらから!
ターメリックの効能とは?新型コロナの治癒にも効果がある報告が!!含有するクルクミンの抗炎症効果!!
続きを見る
肥満していると、脂肪細胞から炎症を促進する物質が分泌されます。適正な体重でいるようにすることも大事です!これは、花粉症だけの話ではないです!
すぐできる対策もある!
肥満は慢性炎症の原因に⇒心疾患や糖尿病、ガンのリスクも上昇する💦今すぐ食べるべき3つの食品とは?
続きを見る
腸内環境を整えて、慢性炎症の状態になってしまうことを防ぐのも大事です。その為に、気軽に出来ることの1つが「発酵食品」を摂ることです。
ヨーグルトを真っ先に思い浮かべる人も多いでしょう。でも、日本人にとって長いつきあいなのは、植物性発酵食品です。漬物、味噌、納豆、しょうゆ等、様々な発酵食品があります。食物繊維を摂ることにもなるので、腸が整いやすいですね!
冷蔵庫で作れば手間いらず!
ぬか漬けで酪酸菌を摂ろう!植物性発酵食品は免疫系を強くし炎症マーカーも低下!腸活のススメ!
続きを見る
②アレルゲンと同じ科の食品を食べることに気を付けるとは?
ここ北海道で白樺花粉症の人が、リンゴを食べるとアレルギー症状が出ることがよく聞かれます。口がかゆくなったり、腫れたりするのです。
これは、白樺花粉に反応する抗体が、植物的に似ているりんごに反応してしまうことが原因です。
このようなことが、花粉の種類によってあり得るので要注意なんです。
以下の食品を見て、自分がどの植物の花粉に反応しているのかによって、何に気をつければいいかを知っておきましょう。
反応は数分後に出ます。食べて口やのどに違和感が起きるようなら、避けた方が良いでしょう。「口腔アレルギー症候群」と言われ、一度反応が出たら、特に花粉症の時期は食べないようにしましょう。(2)
◆スギ、ヒノキ
トマト
◆ハンノキ、白樺
りんご、サクランボ、もも、すもも、洋ナシ、あんず、アーモンド、セロリ、人参、じゃがいも、大豆、ピーナッツ、ヘーゼルナッツ、キウイ、マンゴー
◆カモガヤ、おおあわがえり
メロン、スイカ、トマト、じゃがいも、キウイ、オレンジ、ピーナッツ
◆ブタクサ
メロン、スイカ、ズッキーニ、カンタロープ、きゅうり、バナナ
加熱すると、アレルゲンが熱変性するので、大丈夫な人も多いです。反応が出たら、加熱して食べるようにしましょう。
やはり、生で食べる時が特に要注意!そのため、果物や生野菜サラダなどを食べる時に特に注意して自分を観察しておきましょう!
★その他、出来ることは?
・ハーブを試してみること
・花粉を取り込まないこと
・抗ヒスタミン剤を上手に使う事
をおススメします!
花粉症によいとされるハーブに、「ネトル」や「エルダー」や「ペパーミント」があります。昔からのアレルギーに対する民間療法で飲まれてきたものです。お茶や錠剤で売っています。その中のポリフェノールにヒスタミンの放出を抑える効果があったとされます。しかし、科学的根拠が無いのが現状です。しっかりと調べたリサーチはありません。これらのハーブの成分に薬効があることの証明が待たれます。
飲んでみるマイナス点は特にありません。ですから、試してみて、症状が軽くなるなら「もうけもの!」と思ったらよいのではないかと思います。
花粉さえなければ花粉症の症状は置きません。
だから、
・マスクをする
・花粉症めがね(ゴーグルのようなカバーがついています)を使う
・ツルツルした素材の服を着て玄関で払い落す
・用もないのに出かけない
など、一般に言われていることはやった方が良いでしょう。
どうしても出かける時は可能なら海へ行きましょう!
海風には、花粉が含まれていませんから 😎
そして、眠くなりにくい第二世代の抗ヒスタミン剤、点眼薬、点鼻薬などで、あまりにひどい症状の時期は乗り越えるしかないと思います。価格的に安いジェネリック医薬品がネットでも買えるようになっていますよね。
根治療法と言われる減感作療法がありますが、これを試した人をまわりで聞いたことがありません。頻度高く長い期間の注射になるので、ためらう人が多いからでしょうか…。
★まとめ
出来ることはあるけれど、スキっと100%食事で解決!というわけにはいきません。
でも、菓子類を含めて揚げ物を減らしたり、抗炎症作用のある食品を試すことは、今日から出来ます。花粉症対策だけにとどまらない良い結果が体にあり得ます。ハーブも、試してみてください。ペパーミントティーは、膨満感(対策の記事はコチラ)や消化不良、痰の絡む咳にも効果があるとされます。美味しくカフェインフリーなので、私がよく夜に飲むお茶の1つです。
参考文献
(1)厚生労働省 HP 分野別の政策一覧:花粉症特集 「はじめに ~花粉症の疫学と治療そしてセルフケア」日本医科大学耳鼻喉頭科 大久保公裕
(2)小杉ファミリークリニック HP 「花粉症になると食物アレルギーにもなることがある」
ご紹介したものです!
ジェネリック医薬品の抗ヒスタミン剤です